はな(@hana8family)です。
我が家の不登校娘、中学校の卒業式まで残すところ2週間。
その前に1週間やまびこの郷に入所し、やまびこの郷で卒業式を迎えました。
やまびこの郷とは、兵庫県が運営している不登校生専門の施設です。
今日はやまびこの郷での卒業式のお話です。
やまびこの郷で卒業式
やまびこの郷では、2月末から3月初めにかけての週は中3生最後の入所となります。
その際4泊5日の最終日に卒業式を行っていただけます。
中3生と仲が良かった下の学年の生徒も数名参加。
これで最後だ。
厳粛な雰囲気の中学校の卒業式とは異なりとてもとても小さいですが、心のこもった温かい手作り卒業式。
スタッフも保護者も生徒もみんな大号泣です。
メンタルフレンド(ボランティアの大学生)が
「どんな子どもたちが来るんだろう・・・?」と心配していたけれど、実際会ってみると、人懐こくて明るくて普通の子だった、と感想を述べられました。
本当に普通の子どもたちなのです。
共通の特徴は何だろうと考えると、優しい、ということかな。
その優しい子どもたち。
卒業式で一人一人修了証を手渡してもらい、みんなの前でメッセージを発表するのですが、
「家族に迷惑をかけて申し訳ない。
やまびこに連れて来てくれてありがとう。
今まで育ててくれてありがとう。」
という感謝の気持ちにあふれたものばかりでした。
面と向かって言えないから、敢えて卒業式に参加して自分の気持ちを両親に伝えたかったという子どももいました。
娘は小学校5年のときに初めて入所しました。
その後は学校復帰したので、本格的に入所するようになったのは中学3年生になってから。
県内と言えど朝来はかなりの遠方ですので、通えても1~2か月に1回のペースでした。
不登校になったばかりの頃は、
何でこんな事になったんだろう?
何で学校に行けないんだろう?
私の育て方が悪かったのだろうか?
娘も私も、自分自身を責めてばかりの日々でした。
どうしたら良いのかも分からず、人に相談もできず、子どもはもちろん親の私も不安な気持ちでいっぱいのままやまびこの郷に来た事を、ついこの間の出来事のように思い出されます。
やまびこの郷に来ると、スタッフも一緒に入所する生徒たちも皆優しく、娘の良い所ばかり見つけてくださいます。
最終日のお別れ会で、1週間の宿泊プログラムで娘がどんな事を頑張ったか、どんな良い所があるか等々、沢山伝えてくださいました。
その時に張りつめていた物がプツンと切れたように、涙があふれたのを覚えています。
不登校になった娘ができない事や足りない物ばかりに目が向いていた事に、その時気づかされました。
不登校になり友人達も離れていき、人とコミュニケーションをとる機会がめっきり減ってしまった娘にとって、やまびこの郷での1週間の宿泊プログラムは、娘の生活に彩を与えてくれました。
そして、宿泊プログラムに行く度に娘は生き生きとし、前向きに不登校という現実を受け入れ乗り越えようとしているのを実感できました。
また親の私も同じ境遇の親御さんたちと色々話をする機会も増え、とても心強かったと思います。
やまびこの郷の存在は、娘にとっても私にとっても精神的な支えでした。
感謝の気持ちしかありません。
所長と副所長のお話
「中学校を卒業して新しい生活が始まりますが、
不登校という経験を忘れないでほしい。
学校に普通に通うという経験はできなかったかもしれないけれど、その代わりに普通に学校に通っている人にはできない経験をたくさん積んでいます。
それは必ずこれからの人生の糧となるので、その経験を大切にしてほしい。」
というお話でした。
まだまだ娘の人生は始まったばかり。
人間万事塞翁が馬。
不登校は決してアンラッキーな経験ではなく、むしろ貴重な経験であり、そのお陰で私も親として少しは成長させてもらえたかなと今では心から思えます。
さあ、次は中学校の卒業式だ。
どうする娘。
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