教育委員会が運営する適応指導教室とは?通えば内申が下がらず出席扱いになるのは本当?

適応指導教室(教育支援センター)とは

子供が不登校になった時、学校以外で日中過ごす場所として第一候補に挙げられるのが「適応指導教室」です。

  • どんな風に過ごすの?
  • 通えば出席としてカウントされるって本当?
  • 内申点が下がらないって本当?

などなど、適応指導教室に関してよく分からないことも多いと思います。
適応指導教室とは何なのか、適応指導教室に2年半通い公立高校受験に挑み中学を卒業した娘の生活から経験した事、感じた事などをまとめました。

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適応指導教室(教育支援センター)とは?

適応指導教室(てきおうしどうきょうしつ)、もしくは教育支援センターとは、市町村の教育委員会などが長期欠席をしている不登校の小中学生を対象に設置した通える教育施設。(※適応指導教室とは呼ばず他の名称を用いることもあります。)

元校長先生などが管理者として配置され、指導員の先生が数名います。

私が住む市の適応指導教室の教室長は、定年退職した校長先生が再任用され就くポストになっています。
また指導員の先生も定年退職した元教師でした。

元々は学校復帰を最終目標に不登校生徒を指導する役割を果たしていた適応指導教室。
娘が適応指導教室に通い始めた頃、「学校に復帰するつもりがないなら適応指導教室では受け入れられません」と説明を受け、指導員によって段階的に学校に戻る計画を伝えられました。

しかし2019年の文科省の通達により「学校復帰をゴール」とはせず、不登校生徒の学校以外の居場所として学習支援などをする場所へと変わりつつあります。

※参考:不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)令和元年10月25日(文部科学省)

令和元年の文部科学省の調査報告(調査年度は平成29年)では設置している自治体は63%。意外と少ないですね。

理由は以下の通りですが、設置していない自治体の内41%は設置予定だそうです。

※参考:文部科学省 教育支援センター(適応指導教室)に関する実態調査

適応指導教室(教育支援センター)の特徴

子供さんが不登校になった場合、多くの方が学校以外の居場所としてまず検討するのが適応指導教室です。
指導方法や教室の雰囲気は様々です。自治体によって教室が設置されている場所も異なります。
合う合わないがあると思うので、ご本人に通う意志があるならオススメです。
お子さんとしっかり相談した上で無理をさせないのが大切だと思います。

適応指導教室の特徴は以下の通り。

  • 費用がかからない。
  • 出席扱いにカウントされる。
  • 学習支援をしてもらえたり、カウンセリングも受ける事ができる。
  • 基本的には地域に1か所の自治体が多いので通うのが遠い場合もある。
  • 適応指導教室と所属する学校とは連携を取っている。

適応指導教室はフリースクールとは違い費用がかからないのが大きなメリット。

不登校になると人とコミュニケーションを取る機会が減ってしまいますが、適応指導教室に通う事で同年代の子供達と一緒に過ごす事ができます。

教育委員会が運営し、学校を通じて気軽に相談して通う事ができるので安心ですね。学習支援も行ってくれるのでとても助かります。

適応指導教室は学校と連携を取り、生徒の日々の様子や学習状況、カウンセリングの内容や登校する事に対する考え等々、所属する学校の不登校担当の先生や担任へ報告されています。

娘の適応指導教室での過ごし方

娘が通っていた適応指導教室は、古い一軒家を教室に改装し常時10人ほどの不登校生が通っていました。
中学生が9割くらいだったので、やはり中学生になると不登校生が増えるのかなという印象です。

好きな時間に行き好きな時間に帰ります。
制服ではなく私服で自転車で通っていました。
教室に通う方法、ルートなどは事前に学校を通して書面で提出しています。

基本的に好きな事をして過ごしますが、毎日学習タイムが確保され、指導員2人とボランティアの大学生により勉強を教えてもらいました。
毎週水曜日は近くの児童センターで運動をする日で、その他教室のキッチンで調理実習をしたり、遠足に行く機会もたびたびありました。デモクラティックスクールに近い環境でとても恵まれていたと思います。

また我が家が在住する兵庫県には「やまびこの郷」という県教委が運営する不登校生専門の公的施設があります。
適応指導教室の教室生みんなで、年に1度やまびこの郷で1週間の宿泊プログラムに参加しました。

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娘は校門をくぐることが出来ない状態だったので、定期テストは所属中学の担任と相談し、適応教室にテストを届けていただき適応教室で中学のテストの時間割と同じ時間に受けていました。

適応指導教室の指導員による懇談も1学期に1回ありました。
何か気になる事などはたびたび相談にも乗ってもらえたのでありがたかったです。
指導員の先生方はみなさん不登校に対して理解があり、子供達の意思をとても尊重してくださいました。

「適応指導教室に通えば出席扱いになるので内申点が下がらない」のは本当か?

ネットで検索すると、「適応指導教室に通えば出席扱いになるので内申点が下がらない」という記事を見かけるのですが、娘の学校に関しては「否」でした。
適応指導教室にほぼ毎日通い定期テストもきちんと受けて平均点以上の点数はキープしていたものの、通知表についた評価はほとんどが「1」でした。

学校に理由を問い合わせましたが「学校に来ていないから」という一言で終わりました。がっかり。
学校や適応指導教室によって対応が異なるかもしれませんが、「出席扱いになるから普通に登校している生徒たちと同じ様に評価してもらえ高校受験に多少は有利になるかも」と淡い期待はもろくも打ち砕かれました。

学校によると思いますが、その点はきちんと確認をしておいたほうが良いと思います。

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適応指導教室(教育支援センター)に通うメリットは?

  • 費用がかからない
  • 不登校でも学校との関係性をキープできる
  • 友達とコミュニケーションを取る事ができる
  • 不登校に理解のある人に囲まれて過ごすので気持ちが楽
  • 学習支援がある
  • カウンセリングを受けられる

娘の場合、適応教室通いが高校受験に有利になるような事はありませんでしたが、それでも日中の居場所があるという事は娘にとっても私にとっても良かったと思っています。ほんの少しだけでも社会との繋がりがあるというか・・・。

不登校の子供を持つ親は誰に相談をしたら良いのか分からず孤独に陥る事が多いと思うので、指導員に相談ができるのは保護者にとっても大きなメリットだと思います。
私は占い師の先生によく相談していたのですが、元々あまり占いを信じていない私が占い師に頼っていたのを思い返すと、よほど追い詰められた状況だったんだなと思います(^^;)

ただ相談できる人を持つというのは、保護者にとってはとても大事だと思うんですよね。

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適応指導教室をうまく利用して、学校復帰につながると良いですね。

では今日はこの辺で。

適応指導教室(教育支援センター)とは

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