中学2年の2学期から中学を卒業するまでずっと不登校だった我が家の娘は、お陰様で無事に高校生になることができました。
学校まで距離があるのと体力が落ちまくっているのとで、毎日通えるのか非常に不安でしたが、今のところ必死で食らいついて通っている状態です。
今日は娘の高校受験についてまとめます。
不登校の娘が公立の農業高校への進学を希望する
不登校になった時点で「高校は通信制かな」と漠然と考えていました。
がしかし、
「農業高校に行きたい」
それが娘の希望でした。
思えば小さい頃から娘は草花や虫、動物が大好でした。
そして、漫画『銀の匙』と『もやしもん』を読み、娘の思いは確固たるものになります。
これらの漫画のおかげで、新しい野菜や種の開発や発酵に興味を抱いたようです。
ちなみにですが。
『銀の匙』とは
寮があるという理由で大蝦夷農業高校(エゾノー)に入学した八軒勇吾は、悪戦苦闘の日々をおくりながら賢明に悩んで考える。八軒にとっては何もかもが初体験だけど、仲間も楽しみも増えた高校生活。しかし時折、農業の厳しい現実にもぶつかる…
進路を考える時期になり、八軒は思い切って起業を決意。大川先輩と共に株式会社「GINSAJI」を設立する。豚の飼育から販売など、いろんなプロジェクトに挑戦するうち、「食品衛生管理者」の資格を取るため大学入試にも挑戦することに…!?
ちょっぴりLOVEも芽生えた八軒たちの、汗と涙と泥まみれの酪農青春グラフィティ!!
引用元:少年サンデー公式サイト
『銀の匙』の作者荒川弘さんと言えば『鋼の錬金術師』も描かれている超人気漫画家さんです。
お名前から男性かと思いきや、女性漫画家さんです。
『銀の匙』の主役八軒くんをSexy Zoneの中島健人くんが、『鋼の錬金術師』の主役エドワード・エルリックをHey!Say!JUMPの山田涼介くんがそれぞれ演じています。
何でジャニタレばっかりなんですかねえ?
『銀の匙』では畜産も学んでますが、娘は農業の方に興味があるようです。
『もやしもん』とは
菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男坊、沢木惣右衛門直保。彼は東京の某農大に入学する。農大を舞台に、沢木と研究室その他の仲間達、そして菌が活躍したりしなかったりのキャンパスライフ。大学生活のモラトリアム感と、菌が満載の「もやしもん」。あなたもぜひ、かもされてみてください。引用元:モーニング公式サイト
キャラがねえ、可愛いのなんのって。
ものすごく勉強になる漫画です。
菌に興味がある方は必読です!
ただ、めちゃくちゃ文字が多い漫画なので、アラフォーにはちとキツイかなあ。
(老眼鏡があればギリ読める)
閑話休題。
農業高校に関して全く知識のない私でしたので、農業高校は田舎にあるだろうから寮に入るのかなあ?などと考えながら調べてみると・・・。
何と何と、我が家から通学可能な農業系高校は4つもあるじゃないですか!!!驚き。
娘が気に入った高校は、公立高校で内申比率も高め。
不登校だと通知表は「ほぼオール1」の状態なので、入試当日のテストで頑張るしか仕方がないのです。
ですが、目標があると頑張れるもんですね。
学校の授業を受けていないにも関わらず、真面目に塾通いし彼女なりに一生懸命勉強しました。
結果は合格(^^)
不合格の可能性は無きにしも非ず、公立高校の受験は大きな賭けでした。
その賭けにチャレンジできたのは、併願でN高校を受験し合格していたからです。
併願で通信制のN高校を受験
中学校生活に疲れ果てた末にうまくいかなくなった娘は、普通科高校に行くつもりはさらさらありませんでした。
なので、農業高校と併願で受験するのは通信制高校が良いと思ったようです。
いくつかオープンスクールに行った結果、N高校を受験することにしました。
N高校のカリキュラムは普通の通信制高校と異なり少し特殊で、娘がやりたい事も挑戦できる雰囲気でした。
また第一志望の高校の合否が分かるまで入学料を支払う必要がなく、万が一合格した高校に通ったものの続ける事が困難で中退する事になったとしても、随時受け入れ可能だという事だったので、安心して農業高校の受験にチャレンジすることができました。
もしダメだったとしても「いつでもどうぞ、待ってるよ」というN高校の存在は、安心感が半端なかったです。
ここが良かった農業高校!
入学してから1か月が過ぎました。
娘は電車通学や学校生活にまだまだ体が慣れませんが、頑張って通おうと必死な毎日です。
「毎日通って卒業してほしい!」
というのが本音中の本音ですが、あまり期待しすぎず見守ろうと思っています。
娘が本当に頑張っている事が痛いほど分かるので。
娘はしんどいながらも、農業高校をたいそう気に入っています。
農業高校を選んで良かった点をまとめておきます。
これから高校受験する不登校の方や、農業高校を希望している方の参考になりましたら幸いです。
授業の半分が農業系授業と実習なので楽しい
授業の半分は普通の科目の授業で、残り半分は農業に関する授業です。
実習が多く、教室にずっと座りっぱなしという事がありません。
元不登校の生徒が案外多い
昔はヤンキーが多いという雰囲気だったそうですが、今はヤンキーなんて見かけません。
農業を学びたいという生徒が集まってきている実業高校ですので、生徒の偏差値はピンキリです。
今も日本は普通科志向が高めですので、受験倍率もあまり高くありません。
ゆえに、中学では不登校だけど公立高校に進みたいという生徒が少なからず受験するようです。
中学で色々傷ついた経験のある生徒が多いためか、人の痛みが分かる優しい生徒が多いというのが、娘の生徒たちに対する印象です。
校則の自由度が高い
娘の高校は基本制服を着ていれば他は自由です。
・携帯持ち込み可。
・お菓子持ち込み可。
・ピアス可。
・パーマ、染髪、化粧可。
・鞄、靴下、靴自由。
・ゲーム機持ち込み可。
もちろん基本的なルールはありますが、今のブラック校則のようにあれもこれも禁止という校則ではありません。
ピアスは実習と体育の時は危ないからはずしてね、という納得のいくルールはあります。
ちなみに、娘の中学の校則一例。
・下着、靴下、靴は白に限る。(ワンポイントも不可。靴にメーカーのロゴが入っているのもダメ。)
・頭髪は耳より下で2つか1つに束ねる。(束ねるゴムは黒か紺)
・ポニーテール不可。
・ツーブロック禁止。
・ピン止めはパッチンどめは不可。
娘が「パッチンどめはなんでダメなんですか?」と先生に聞いても「アカンからアカンのや!」という回答しか得られない謎ルール。ですが、今の高校はかなり自由です。
高偏差値の高校ほど校則が緩いのは、校則が緩くても無茶苦茶な事をしない人が集まっているからだ、などとネットでは良く見かける意見なのですが・・・。
では低偏差値(ごめんなさい、本当に低い)の娘の高校で校則の自由度が高いと乱れまくりなのでしょうか?
答えは否です。
携帯は持ち込んでも授業中触っている子なんていないそうです。
自由になれば、案外自由に対する責任感が生まれるのかも?
まあ、ダメ!と禁止されるほどやりたくなるのが人間の性ですからね(^-^;
生徒がのびのびしており、先生との関係が良好
校則の自由度が高いからか、実習が多く閉鎖的な教室にとどまる事が少ないからか、生徒はのびのびしています。
娘はひとりでいる事が好きなのですが、ひとりでいても苦痛にならないくらい、雰囲気がのびのびしているそうです。
また娘が驚いたのは、先生が優しいということ。
中学では教師が暴言を吐いたり怒鳴ったり連帯責任を負わせたりという事が日常茶飯事だったので、娘は教師を信頼していないし恐怖さえ感じている状態でした。
なので、高校の先生にびっくりしたそうです。
怒鳴る事はもちろんなく、論理的に注意されるので娘も納得している様子。
そんな感じなので、生徒と教師の関係は非常に良好です。
就職率がほぼ100%で大学は推薦入学
娘の高校の卒業後の進路は、半分が就職で半分が進学。
そして、進学の内の半分は大学進学です。
実業高校の強みか、今は特に人手不足だからか、就職はかなり良い結果を出しています。
そして、高校の授業内容が普通科高校の半分という事もあり、大学受験に関しては国公立、私立ともほぼ推薦で決まるようです。
進学希望者のほとんどが農学部などの関連学部に進学します。
娘は後々農学部に進学したいようなので、農業高校からの大学推薦はかなりのメリットだと感じます。
ここで注意が必要なのは、農業関連以外の学部、例えば文学部や経済学部などに進学したいとなると、高校の教科の授業が少ない為、自力で勉強して受験をする事になります。
無農薬野菜がもれなくプレゼント
入学して間もなく、一人一畝の畑を実習用に与えられます。
無農薬で野菜を育てるので、育つと食べきれないくらいの野菜をお持ち帰りするそうす!!!!!!
ひゃっほー(^O^)/
学校のイベントなどに行くといつも生徒が収穫した野菜を購入できるのですが、新鮮でおいしいんですよね!
期待しすぎず見守ろうと思います・・・なんてぬかした私ですが、
食べきれないほどの無農薬野菜、めちゃんこ期待してますからっ!!
では(^^)/
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