不登校を堂々と主体的に生きる~小幡和輝著『学校は行かなくてもいい』を読んで

こんにちは。はな(@hana8family)です。

巷では不登校の小学生YouTuber「少年革命家ゆたぼん」の動画が賛否両論、物議をかもしておりますね。

不登校の当事者やそのご家族は、とても複雑な心境で動画を見られたかもしれません。
というのも、不登校の娘を持つ親として動画を見た私は、もやもやして仕方がなかったからです。

自分の考えを自分の言葉で表現できるような年齢になれば発信すれば良いと思うのですが、今の状態はゆたぼん君の親御さんの単なる商売道具でしかありません。
子供に顔出しさせて、仮想通貨の宣伝をさせるとか、不登校でさえも売り物にするとか、本当にやめてあげてほしい。

今日はゆたぼんの元ネタ(?)と言って良いのかどうか、小幡和輝さんの著書『学校は行かなくてもいい』を読んだ感想です。

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不登校は不幸じゃない

ゆたぼん君の動画のタイトルにもなっている「不登校は不幸じゃない」。
これは上の記事でも触れた通り、元不登校で現在不登校をサポートする活動に従事されている小幡和輝さんが立ち上げたプロジェクトの一つで、全国各地で開催されているイベントです。

その小幡さんの著書『学校は行かなくてもいい』。
この本に出逢ったのは、娘も私も不登校を受け入れて、学校に行かない生活にもすーっかり慣れてしまってからでした。

「もっと早くにこの本に出逢いたかったーーーー!!」

というのが正直な感想。
今まさに子供さんの不登校に悩んでいる親御さん、そして不登校のご本人にも是非ご一読をオススメしたい本なのです。
かと言って、別に不登校を推奨している訳では決してありません。

小幡さんがこの本で伝えたい事、それは、

  • 学校に通わないという選択肢があること
  • 正しい不登校のやり方

徐々に見えてくる学校に通わない選択肢

我が家の娘が初めて不登校になったのは、小学校5年生の時。
先生が朝自宅まで迎えに来たり、私も学校まで付き添って行ったりと、とにかく学校に行くという事が第一目標でした。
結果、6年生になると普通に登校できるようになり、中学に上がってからも1年生の冬休みまでは部活に勉強にと充実した生活を送る事ができました。

しかしその後娘は再び登校できなくなりました。

また学校に復帰できるはずだ、と私は娘を再登校できるように追込み、
娘は学校に行きたいのに行けない自分に苦しみ、
その上、私と学校の先生からの登校刺激にも苦しむことになります。

今振り返ると本当に娘には申し訳の無いことをしたなと思います。

でも、しばらくすると気付くんですよね。

ああ、無理なんだ

って。

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子供が不登校になって、子供も親もたくさん考えて悩んで苦しんで、その先に「学校に通わない選択」が徐々に見えてくると思うんです。
学校に毎日通えるのって、結局は勉強にしろ受験にしろ一番楽じゃないですか。
勉強はしっかりフォローしないと全くついていけなくなるし、進路の選択幅は狭まるのは必至なので。
だから、再登校できるに越したことはないですよね。
不登校しょっぱなから、「じゃあ行かなくて良いやん」とはならないですよ、きっと。

小幡さんも著書の中でこう書かれています。

学校に行かないという選択は楽な道ではないから気軽に考えないでほしい

と。

でもこういう選択肢と生活があるんだという前知識があれば、不登校に対する考え方も構えも随分違ったのではないかなと思えます。

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不登校=問題行動ではない

今までの不登校関連本は、「こうすれば子供は学校復帰できる」「こうすれば不登校が解消される」とか、「なぜ不登校になるのか」とか、「子供の自己肯定感を高める」とか、「不登校=問題行動、甘え、子育ての失敗」という偏見が多かったように思います。

私も悩み色々関連本を読んではみたのですが、自分の子育てに反省点はたくさんありますが、失敗だとは全然思っていません
娘は人の気持ちを思いやるとても優しい子に成長しました。
学校に行けないというだけで、人間として尊敬できる娘です。

小幡さんの著書は今までの不登校関連本と視点が全く異なります。
不登校を「問題行動」と捉えるのではなく、前向きな回避行動の選択肢として提案されており、不登校を選択した場合のアドバイスもされています。

まだまだ不登校には厳しい世の中だけど。


不登校を選択したからと言って、日本は不登校の子供と親にとってだまだ厳しい世の中です。

国は公教育以外のホームスクーリングや他の教育機関を選択する事を認めていません。
箱の中に大勢の子供を押し込めて、固定されたコミュニティの中で一斉に黒板と教科書とノートで授業をする。
社会がこんなに変わっているのに、なぜ半世紀以上も旧態依然とした教育なんだろう?

それでも以前に比べると学校以外の選択肢は広まりつつあり、インターネットなどを通じて学校以外でも学ぶ方法は随分と増えました。
学校教育は旧態依然でも、社会は大きく変化していますから。

その内、学校教育が社会の変化に追随して、子供たちが自分の意志で自分に合った教育を選べる時代が来ると良いなと切に思います。

最後に、小幡さんはこう述べられています。

人との出会いは、よくも悪くも人に影響を与えます。
僕が小さい頃の人との出会いは最悪でした。
でも、僕を変えてくれたのもまた人との出会いでした。
環境を変えることで新しい可能性が開けるかもしれません。
大丈夫です。
温かく見守ってあげてください。

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